離婚した後、せめて3号分割だけでも:知らずに手放してしまう年金の話

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離婚準備

同僚から聞いた50代女性の離婚の話

職場の同僚から、ある50代女性の話を聞きました。

その女性は、長年夫のモラハラに耐えてきました。
そして、下の子どもが大学を卒業したことをきっかけに、夫に「離婚したい」と伝えたそうです。

夫にとっては寝耳に水だったようで、強いショックを受け、泣いて謝り、最終的には心を病んで入院することになったと聞きました。

それでも、彼女の決意は揺らぎませんでした。

最終的に夫は離婚に応じましたが、条件として提示したのは
「一切、財産分与はしない」というものでした。

彼女は「それでもいいから、とにかく早く離婚したい」と、その条件を受け入れ、離婚が成立しました。


離婚後の現実

彼女は家を出て、一人暮らしを始めました。

これまで結婚生活中は短時間パート勤務が中心で、現在はフルパートで働いているそうですが、生活はかなり厳しいと話しているそうです。

それが、離婚してから約1年後の今の状況です。

話を聞いていく中で分かったのは、

  • 年金分割をしていない
  • このまま年金生活になると、自分の国民年金しか受け取れない

という事実でした。

彼女は、夫がどれくらいの財産を持っていたのかも、ほとんど知らなかったそうです。

ただ、夫は大企業に勤めており、
退職金もそれなりの金額を受け取っている可能性が高いはずです。

本来であれば、財産分与や年金分割によって、
離婚後の生活はもう少し違った形になっていたかもしれません。


早く離婚したい気持ちと、お金の現実

「とにかく一刻も早く離婚したい」

その気持ちは、とてもよく分かります。
心が限界の中で、冷静に制度や数字を考えるのは本当に難しいことです。

それでも、一人で生活していくには、
お金が現実として必要になります。

せめて、

  • 夫の使っている口座や残高を把握する
  • 弁護士や専門家に一度相談する

そういった選択肢があったことを思うと、
少し残念な気持ちにもなりました。


年金分割には「3号分割」がある

年金分割には、

  • 合意分割(夫の合意が必要)
  • 3号分割

の2種類があります。

このうち 3号分割 は、

  • 専業主婦や扶養内パート:夫の社会保険の扶養に入っていた期間(第3号被保険者)

がある場合、
夫の同意がなくても、妻からの申請だけで手続きができる制度です。

この制度は、
平成20年(2008年)4月以降の婚姻期間分が対象となります。

なので、たとえ結婚生活が30年あったとしても、
対象になるのはそのうちの一部(約16年分前後)ですが、

それでも、
何もしないよりは、確実に年金は増えます。


忘れてはいけない期限

3号分割には、離婚後2年以内という期限があります。

この期限を過ぎてしまうと、
どんな事情があっても申請することはできません。

私は同僚を通じて、

「せめて3号分割だけでも、早急に手続きを進めたほうがいいよ」

と伝えてもらいました。


伝えたいこと

完璧に準備してから離婚できる人ばかりではありません。
心が限界で、前を見る余裕がない中で決断する人もいます。

それでも、
せめて3号分割だけは、知った上で選んでほしい
そう思っています。

離婚するとき、
この制度を知っているか、知らないかで、
その後の生活は大きく変わります。

  • 第3号期間が長い人
  • 離婚したばかりの人
  • これから離婚を考えている人

もしこの中に当てはまるなら、
一度「3号分割」という言葉だけでも調べてみてください。

もし自分がその対象になっていた場合、それを使うかどうかを決めるのは、そのあとで構いません。

でも、
知らないまま期限を過ぎてしまうことだけは、避けてほしい
そう思って、この話を書きました。


※年金分割の扱いは、個人の条件や制度改正により異なる場合があります。
必ず年金事務所などでご自身の状況をご確認ください。

▶ 前回の記事をまだ読んでいない方はこちら →離婚するか、婚姻生活を続けるか:遺族年金と年金分割で比べた老後の現実

▶ 続きはこちら →追いかけるのをやめました

※これまでの夫の裏切りの経緯は、裏切りの年表で時系列で確認できます。

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