今回は「慰謝料」のことについて書きたいと思います。
話し合いの中で、私は夫に問いかけました。
「あなた、以前に“浮気したら1000万円払う”って誓約書を書いたでしょ?」
すると夫は平然と、こう言い放ったのです。

そんなもん、知らん。
そんな覚えはない。
数年前、その話題になったことがあるのに──。
覚えていないはずがありません。
──都合の悪いことは絶対に認めない夫。本当に呆れるばかりです。
当初、私は「誓約書にサインをした事実があるのだから、たとえ原本が手元になくても請求できるのでは?」と考えていました。
けれど探偵の言う通り、そんなに簡単にはいきませんでした。
金額が大きいし、証拠がなければやはり無理だと分かりました。
悔しいですが、これは諦めるしかありません。
その後、話題は「慰謝料」に移りました。
私
「女の部屋に行って不貞行為していないって言うなら、その証明をしてよ。
できないなら、女のところに行って直接聞いてくるわ。」

やめてくれよ!
慰謝料払えばいいんだろ?
さらに夫は、
「もうこの話は二人だけにしたい。他の人に迷惑をかけたくない」
などと、呆れる発言までしました。
どこまで能天気なのでしょうか。
自分のやったことの重大さを、まったく理解していないのです。
ところが次の日。
私は示談書の控えを渡しながら言いました。
「ここに私の振込先が書いてあるから、そこに振り込んでください。」
すると夫は、信じられないことを口にしました。

払わん
「え?昨日払うって言ったよね?」と問い詰めても、頑なに拒否するのです。
私はその夜、最後の切り札を切りました。
「あなたが慰謝料払わないなら、かわりに相手の女に請求させてもらうわ。」
私がそう言った途端、夫は即座に怒鳴るように言いました。

ちょっと!やめてくれよ!
払えばいいんだろ!払ってやるわ!
よほど相手女性に知られるのが嫌なのでしょうね。
女にはいい顔をしたい——夫のプライドの高さが、こういうところにも現れています。
こうして、なんとか不貞慰謝料として300万円を支払う約束を取りつけました。
もちろん夫の言葉はまったく信用できません。
それでも──
“Xデーで得たもの”として「慰謝料を払うと口にさせた」。
これは大きな収穫でした。
これで「Xデー」の話は一旦終わりです。
次回はXデーのまとめを書きます。
▶ 前回の記事をまだ読んでいない方はこちら →Xデー⑨心をえぐられる音の暴力の始まり
※これまでの夫の裏切りの経緯は、裏切りの年表で時系列で確認できます。
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