辛い毎日を送りながら、
離婚すべきかどうか、ずっと迷っていました。
そんな中、ある日、夫からこう言われたのです。
「おまえが望むなら、離婚してもいいよ。」
ーーえ?
それ、あなたの口から言う?
私の中で「離婚」とは、こういう流れになるはずでした。
私が「離婚してほしい」と夫に言う
↓
夫が離婚したくないと懇願する
↓
謝罪する
↓
それを拒否して、私が離婚を決断する。
そんな展開を想像していたし、
それが「正しい順序」だと思っていたのです。
それなのに夫の口から出たのは、
「離婚してもいい」ーー
その瞬間、私の中でなにかが切り替わりました。
ああ、この人、本当は離婚したいんだ・・・
そう感じた私は、
気づけば心の奥から反発するような感情が湧き上がってきました。
この人の思うようにはさせない!
離婚はしない。
扶養の恩恵も、しっかり受けさせてもらう。
私はそう決めました。
もし夫が
・DVをする人だったり
・家にお金を入れてこないような人だったら
私は即、離婚を選んでいたと思います。
でも実際の夫は、
モラハラ気質はあるけれど、生活費は稼いでくる。
家事は一切しないけれど、子供には(世話はしないなりに)愛情がある。
そして私は、夫の女性問題さえ心にしまえば、
なんとかこの生活を続けられる。そう思いました。
それに・・・夫に対して「好き」という感情が、
まだ少しだけ、残っていたんだと思います。
だから、私は離婚はやめたのです。
これが正解だったのかどうか、今も分かりません。
もし、あの時、離婚していればーー
今回の夫の裏切りも経験することはなかったし、
もし、あの時、将来の離婚を見越して正社員の仕事を見つけていたらーー
今頃はすぐに家を出て、次のステージに進めていたかもしれません。
でも・・・。
夫の後輩の奥さんからのメールで知った、
「夫が同僚に離婚したいと話していた」という事実。
(夫はそのことを否定しました)
そして夫からの、
「離婚してもいい」
という言葉。
あの人に、思うような人生なんて歩ませたくない!
私と離婚して
お金も手にして
女とも自由になって
のうのうと生きていくなんて・・許せない!
という気持ちが、
私が離婚をやめた一番の理由でした。
その時だったかは曖昧ですが、
当時まだ小学生だった子どもに、こんなことを聞いたことがあります。
「貧乏なママと、お金のあるパパだったらどっちがいい?」
子どもはちょっと考えて、こう言いました。
「うーーーん。貧乏は嫌だなーー。」
子どもって、正直ですよね。
もちろん、本気で母親と離れて暮らすことなんて想像して答えたわけじゃないと思います。
でも私はその言葉で、
自分の決断を、少しだけ納得させようとしていたのかもしれません。
コメント