離婚後の年金受け取り時期を決める判断基準:住民税非課税額

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離婚準備

離婚後、年金で暮らすことを想定して最初に考えたこと

離婚後、年金で暮らすことを想定したとき、私が考えたのは
「少ない年金額を、いかに効率よく使うか」ということでした。

年金生活になると、国民健康保険税介護保険料医療費の自己負担など、さまざまな負担が発生します。
それらの多くは 前年の所得(年金収入) によって決まります。


年金生活で負担が決まる「住民税非課税世帯」という境界線

その中で、とても大きな分かれ目になるのが

住民税非課税世帯かどうか

というラインです。

この境界線を少しでも超えてしまうと税金や保険料や医療費負担が一気に増えることになります


年金収入による負担の違い

###(65歳以上・一人暮らしの想定)

ここでは、私が実際にシミュレーションした数値を、わかりやすく表にまとめてみました。
※金額はある自治体での計算例です。お住まいの地域によって異なります

国民健康保険税と介護保険料の比較

年金収入区分国民健康保険税(年額)介護保険料(年額)合計負担額
155万円課税世帯36,800円84,960円121,760円
145万円非課税世帯20,850円41,400円62,250円

差額:59,510円

年金収入は155万円のほうが10万円多いにもかかわらず、
実際の負担差は約6万円にもなります。

つまり、年金を10万円多くもらっても、
手元に残るお金は 4万円だけ多いという結果になります。

また155万円の場合、住民税の支払いを考えると、145万円との手取りの差が更に近づきます。


医療費の自己負担限度額の違い

###(国民健康保険・70歳未満)

入院や高額な治療を受けた場合に適用される
「高額療養費制度」も、住民税非課税かどうかで大きな差があります。

年金収入区分月の自己負担限度額
155万円課税世帯57,600円
145万円非課税世帯35,400円

高額医療制度とは高額な治療を受けても、その金額以上は自己負担をしなくてよい制度です。

私の母親も何度か入院をしましたが、
この制度のおかげで自己負担はとても少なくすみました。

病気や入院が増える高齢期に、この差は決して小さくありません。


後期高齢者医療の負担について考えたこと

###(75歳以降を見据えて)

さらに、75歳以降に加入する 後期高齢者医療制度 についても考えました。

現在の制度では、ここで例に挙げた
年金収入155万円の場合も145万円の場合も、
多くのケースで 医療費の窓口負担は1割 となっています。

ただし、後期高齢者医療制度も
所得や課税状況によって負担割合が分かれる仕組み になっています。

今後、

  • 1割 → 2割
  • 2割 → 3割

と、段階的に自己負担割合が引き上げられていく可能性は十分に考えられます

その際、負担割合を分ける基準として
住民税非課税世帯かどうか が、
重要な境界線になる可能性は高いと感じています。

今は同じ1割負担であっても、
将来、制度が変わったときに
医療費の負担に大きな差が出る可能性がある、ということです。


年金分割と受給開始時期について考えたこと

年金分割をしなかった場合、
私の年金収入は確実に住民税非課税ラインに収まります

しかし、年金分割をした場合
日本年金機構から届いた試算を見ると、
65歳受給開始では、住民税非課税ラインをわずかに超える可能性 がありました。

そこで考えたのが、

  • 65歳より前に年金を受け取る「繰り上げ受給」をする
  • あえて受給額を減らし、住民税非課税ラインの下に収める

という選択肢です。

60歳を過ぎたら、あらためて年金分割後の金額をシミュレーションしてもらい、
その時点で最適な受給開始年齢を決めるつもりです。

👇️年金分割については過去のブログで書いています。

離婚後の生活費が不安…やはり年金分割は必要不可欠

年金分割の情報提供を請求してきた体験談ー必要書類と手続きの流れ

離婚後の年金分割でわかったリアルな年金額 ― 老後の大きな柱になると確信


注意点として

住民税非課税世帯の基準額は、今後制度改正などで変わる可能性があります。
また、年金額も物価高に応じて増えていく可能性はあります。

そのため、

  • この考え方が将来も絶対に有利とは限らないこと
  • 最新の制度を必ず確認すること

この2点は、常に意識しておく必要があると思っています。


まとめ

年金は「多ければ多いほど安心」と思いがちですが、
実際には

  • 税金
  • 保険料
  • 医療費負担

を含めて考えなければ、本当の手取りは見えてきません。

離婚後の生活を現実的に考えた結果、
私は 住民税非課税ラインを一つの判断基準 にして、
年金の受け取り方を考えていこうと思いました。

▶ 前回の記事をまだ読んでいない方はこちら →別居に向けて最初に手をつけた、固定費の整理

※これまでの夫の裏切りの経緯は、裏切りの年表で時系列で確認できます。

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