夫の身辺調査を始めると、驚くほど早く”証拠”が出てきました。
「コンドーム」「ED薬」「ラブホのメンバーズカード」
さらに、女性が飲むと興奮するらしい液体まで・・・。
最初フレグランスかと思っていたのに調べてみてびっくりしました。
「まさかこんなことまで・・・。」
見つけるたびに胸がしめつけられ、現実を受け入れられませんでした。
ある日には薬が2錠増えていて、
誰かから日常的に手に入れて使っているんだと察し、
また強烈な痛みが心を貫きました。
■毎日が張り詰めた糸のようだった
私は夫の行動を毎日監視し、記録し、メモをつける日々。
些細なことまで疑わしくなり、常に神経が研ぎ澄まされていました。
食欲がなくなり、常に胃が痛く、朝起きると吐き気。
夜は眠れず。朝も痛みで目が覚める。
そんな日々が続くうちに、体重は10キロ近く落ちました。
職場の人からは「ほんとに大丈夫?」「すごい痩せたよね」と心配されるように。
食事も喉を通らなくなったのと同じ頃、
大好きだったお酒も飲めなくなりました。
毎週末、夫とふたりでワインを飲むのが小さな楽しみだったのに、
その時間が苦痛に感じるようになり、グラスに口をつけることすらできなくなったのです。
それでも、夫は何も言いませんでした。
一人でワインを飲み、私が一緒に飲まなくなったことに対して、
気にかける言葉も、心配も、まったくありませんでした。
その沈黙が、私にはとても冷たく、見捨てられたような気持ちになりました。
■突然の胸の痛みと不安
ある日、仕事中に突然胸が締めつけられるような痛みに襲われました。
息もできず、動けない。
ひたすらその場で耐えるしかありませんでした。
しばらくして痛みはおさまりましたが、「これは普通じゃない」と思い、クリニックへ。
心電図などをとっても異常は見つからず、胃薬と睡眠薬を処方されただけでした。
医師からは「次にひどい痛みがくるようだったら、救急車を呼びなさい」と言われました。
■夫の反応は冷たかった
帰宅して、つらそうな私の様子を見た夫に、
「眠れないから睡眠薬をもらってきた」と言うと、
「俺も眠れないから欲しいくらいだ」
そのひと言だけ。
人の痛みより自分のこと。
このままでは本当に倒れてしまう。
でも入院なんてできない。
うちには犬がいて、私しか世話をする人はいません。
夫は何もしません。
だから家を空けるわけにはいかない。
■私は勇気を出して聞いた
ある朝、胃の痛みに耐えながら、身支度中の夫に向かって言いました。
「私はあなたを信じていいんだよね?」
「嘘はついてないんだよね?」
夫は面倒くさそうに、
「ああ、信じていい。嘘はついていない。」
私はさらに言いました。
「前に嘘つかない、私につらい思いをさせない、浮気しないって約束したよね?」
「内緒で日本に帰って女と会ってたこと、あれは事実でしょ?」
「あのときのことがフラッシュバックして本当に辛いの」
「もしまた同じようなことがあったら、私、もう◯んでしまうかも・・・
浮気してたら、相手もあなたも◯してしまうかもしれない・・・。」
そのときの私は本当にギリギリで、苦しくてたまらなかったんです。
■それでも、夫は・・・
夫は怒ったような口調で、
「わかったから。浮気なんてしていない!信じていい!」
私はさらに言いました。
「やってるほうはお花畑かもしれないけど、されたほうは本当に辛いんだから!」
すると夫はこう言い返しました。
「なんだ?今の体調悪いの、俺のせいなのか?」
・・・私はもう、言葉を失いました。
これほどまでに、自分のしてきたことに無自覚な人なのかと。
体調が崩れ始めたのは、あの日からでした。
野球のチケットを見つけて、夫を問い詰めたあの日。
↓野球のチケットの話はこちらです。
↓問い詰めた話はこちらに少し書いてあります。
あそこから、少しずつ夫婦の間に距離ができて、私は不安と疑いに苦しみ始めました。
でも、夫も私の変化に気づいていると思っていました。
現に警戒して、証拠品をカバンから車のダッシュボードに移動させ隠してましたし。
私の不調の理由が、自分にあることも、わかっているはずだと。
それなのに、「俺のせいなのか?」という言葉が返ってきたとき、
こんなに何も感じていなかったんだ……と心の底から絶望しました。
私の苦しさなんて、何ひとつ伝わっていなかった。
■最後の一言が忘れられない
ソファに横になって、胃の痛みに耐えていたとき、
身支度の終えた夫が、家を出る前にわざとらしくこう言いました。
「ゆっくり休んでください。」
その声は、どこまでも冷たく、空っぽでした。
言葉だけ、気遣うふりをしたその態度が、とても悲しかった。
でも、私は言いたいことを言えた。
夫に「もしバレたら私がどんなにつらいか」を伝えられた。
そう思って、少しだけ気持ちが軽くなった気がしたのです。
「これで、もし少しでも罪悪感を持ってくれたら・・
やめてくれるかもしれない。まだ元に戻れるかもしれない。」
そんな淡い期待をしていました。
■しかし、数日後ーーー
そんな私の思いなんて、まったく響いていなかった。
私は、見事に裏切られました。
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