以前、夫と交わした誓約書がありました。
そこには、
「浮気をしたら、妻こはるに違約金1000万円を支払う。」
そう記されていて、夫の直筆のサインが入っていました。
↓そのときの出来事はこちらに書いています。
法律上、慰謝料は一般的に最高額300万円が相場だとしても、
私たち夫婦の間には「1000万円」という約束があった。
私は当然、その誓約書をもとに、夫に1000万円を請求できると思っていました。
でも――。
あの紙が、どこを探しても、どうしても見つからないのです。
もう20年以上も前の誓約書。
もしかしたら、あの時…
「もう離婚するのはやめる。夫を信じよう」と決めた直後に、
気持ちの整理をつけるため、部屋の片付けをしていた時に、
うっかり処分してしまったのかもしれません。
ーーー大きな、痛恨のミスでした。
でも私は、あの誓約書の存在を今でも鮮明に覚えています。
数年前、夫に「浮気したら1000万円だからね」と軽く言ったとき、
夫は笑いながら、
「もうそれは時効だろ」
と返してきたのです。
夫も覚えている。間違いなく、覚えているはず。
だから私は、夫に証拠を突きつけた時
自信を持って夫にこう問い詰めました。
「あなた、浮気したら1000万円払うって誓約書書いたでしょ?」
ところが夫は、平然と言い切ったのです。
「そんなこと知らない。そんな覚えはない!」
――自分に都合の悪いことは絶対に認めない。
本当にこの男は、クズだと思いました。
もし、あの誓約書が今も手元に残っていたら。
たとえそれで1000万円が支払われなかったとしても、
調停や裁判になった場合、そして財産分与の場面で、
私にとって、どれだけ有利な材料になったか。
そう思うと、本当に悔しくて仕方がありません。
紙一枚、されど紙一枚。
それが、心の支えになり、武器にもなり得たもの。
あの誓約書の行方は、もう永遠にわからないかもしれません。
でも、あの時の私が、どんな覚悟でその紙にサインをさせたのか。
それを一番よく知っているのは、ほかでもない、夫自身のはずです。
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