探偵の報告を待つ間も続く夫の裏切り──新たな女の存在が判明

探偵の調査が終わっても続く夫の裏切り

探偵の調査が終わり、報告を待つ間も夫の裏切りは止まりませんでした。
息を吸うように嘘をつき、平然と私を欺く日々。
私はその期間も独自で夫の行動を追っていました。

週末は「仕事」と言いながら女の家に滞在。
それが分かると、車を走らせて女のアパートの駐車場に停まる夫の車を撮影。
時には女の部屋のドアの前で、声が聞こえないか耳を澄ませたこともありました。

平日は仕事が終わると車を自宅に置いて、女に近所まで迎えに来させて飲みに行く──。
そんなことを繰り返していましたが、年が明けると夫の飲み相手が変わりました。

竹原が家族の事情で頻繁に飲みに行けなくなった代わりなのか、夫は別の女と飲みに行き始めたのです。
調べていくと、その女の正体は最初に疑った女。
ただの同僚ではなく、特別な関係であることは私が掴んだ証拠から明らかでした。

彼女のイニシャルと夫のイニシャルが入った指輪まで発見しています。
前にホテルへ行った女とは違う人物。車が違っていたのです。

友人の協力を経て、二人が食事をしている店の駐車場に向かいました。
窓際に座る二人は楽しそうに会話をしており、車の中からでもその様子が見てとれました。

写真や動画を撮って帰りましたが、出るのはため息ばかり。
指輪の使われ方から過去の関係だと推測できますが、都合よく「飲みに行く相手」としてキープしてあるのでしょう。もしかしたらまた復活させれる相手なのかもしれません。
この女も会社の人間。

夫は会社の複数の女性と浮気をしていたのです。
これが会社にバレれば、役職上退職は避けられません。
夫は「浮気ではない」と言い張るでしょうが・・。

この新しく出てきた女とは過去に不貞行為をしていた可能性も、今後またそうなる可能性も否定できません。

しかし、もう調査を続ける気力はありませんでした。
夫の倫理観のなさ、自己中心的な考え方──これまでの調査で十分に分かっていたからです。

これ以上、お金と時間、そして心をすり減らしていくのは、私の人生にとって無駄だと感じました。

私はただ、事実を記録し、何かのときのために証拠を残す。
淡々とそうしながら、探偵からの連絡を待つ日々を過ごしていました。