夫との示談書には、不貞慰謝料300万円を支払う旨が記されていました。
「令和◯年◯月◯日限り、指定口座に振り込むこと」と。
けれど夫は、ネットバンキングも使えず、平日に銀行に行くという発想もありません。
結婚してから家のお金のことはすべて私がやってきましたから。
予想通り、夫は振込ではなく現金での支払いとなりました。
💌 少しずつ渡されたお金
Xデーの5日後、夫は無言で封筒を差し出しました。
中には50万円。
それから5日後、また50万円。
その後、支払い期限の日になっても残りが支払われないため、私は意を決して伝えました。
「慰謝料の期限が今日なんだけど、どうなっているの?」

待ってくれよ!
言われなくてもわかってます。
ちゃんと残り払うから!
夫はいらついた感じでこう答えました。
そして2日後、ビニール袋に入った50万円を持ってきたのです。
その後も少しずつ、
7日後に100万円、
1ヶ月後に30万円、
さらに5日後に最後の20万円。
最終的に全額を受け取ったのは、支払い期限から1ヶ月以上経ってからでした。
🕯️ 不安と恐怖の中で
支払いを待つ間、私は毎晩落ち着かずに過ごしました。
「今日は持って帰ってくるのか」「本当に払うつもりがあるのか」——そんな不安ばかり。
しかもその期間、夫の「音の暴力」がひどく、夜になると物音やため息、夫の独り言だけで緊張し胸が締めつけられました。
きっと、お金を渡すことへの苛立ちや屈辱のような気持ちを、私にぶつけていたのだと思います。
何も言葉にしなくても、空気が重く、息苦しい夜が続きました。
💰 実質の慰謝料は…
夫が支払った300万円のうち、250万円は社内預金からの引き出し。
本来、財産分与では半分が私の取り分になるお金です。
残りの50万円は「人から借りた」と言っていましたが、そのくらいの額は持っていたはず。
「お金がない」アピールをしたかったのでしょう。
慰謝料300万円をもらいましたが、実質的には175万円(社内預金の半分125万円+夫の預金50万円)を
「慰謝料として受け取った」と考えています。
夫の裏切りで受けた精神的な苦しみの金額としては、あまりにも少なすぎます。
けれど、不貞慰謝料としてはここが限度なので、受け入れるしかありませんでした。
それでも、この区切りがあったからこそ、私は次に進めているのだと思います。
そして、慰謝料の件が弁護士案件にならず、希望の金額を受け取れたことにホッとしました。
探偵費用には100万円以上かかりましたが、
この慰謝料と、離婚までの私の立場を強くしてくれることを思えば、支払った価値はあったと思っています。
「夫の裏切り」については一旦ここで区切りにします。
次回は、このカテゴリの最後として、ここまでの心境を綴りたいと思います。
▶ 前回の記事をまだ読んでいない方はこちら →Xデーその後:子供には夫の裏切りを言うべきか
※これまでの夫の裏切りの経緯は、裏切りの年表で時系列で確認できます。


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