【前編】Xデー② 証拠を見せた緊迫の瞬間

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夫の裏切り

この日のことは、あまりに衝撃的で、複雑な感情が入り混じり、正確な記憶が途切れ途切れです。

すべてボイスレコーダーに録音されているけれど、それを聞き返す勇気がありません。

聞けば、また心が引き裂かれそうになる──その恐怖が勝ってしまうのです。

それでも、うろ覚えの中で、私は書きたいと思います。


私は夫に話を切り出しました。

緊張で声が少しうわずっているのを自分でも感じながら、どうにか言葉をつなぎます。

まず、夫の行動に疑問を感じ、調査を依頼したことを伝えます。

そして、探偵の調査報告書のページをめくりました。

夫は証拠写真を少し見た瞬間

「なんだこれは!俺を調べていたのか!」

立ち上がり、そのまま部屋に戻ろうとしました。

私は必死に止めました。

「とにかく聞いて。最後まで話を聞いて!」

そう言って、なんとか席に座らせました。


探偵の報告書を順に見せていきます。

そのとき夫が私についた嘘を、一つひとつ説明しました。

夫はムスッとした顔で、

「はいはい、そうですね」

投げやりに返事

何度も「もういいわ!」と席を立とうとし、

そのたびに私は必死に座らせました。


過去の夫の浮気日本へのカラ出張私に届いたメールについても話し、書かせた誓約書も見せました。

そして──

示談書を読み始めたとき、夫の怒りが頂点に達します。

「なんだ!こんなガチガチなもん作って!」声を荒げ

私が「これは弁護士の──」と言いかけた瞬間、

「なに!弁護士だと!ありえんだろ!」立ち上がり

「こんなもん絶対サインなんかしない!」頑なに拒否をしたのです。


ここで前半は終わります。

空気は完全に壊れ、話し合いは想定外の方向へ。

次回、夫の信じられない言い訳と拒絶が続きます。

※これまでの夫の裏切りの経緯は、裏切りの年表で時系列で確認できます。

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